内政干渉について

これについては簡潔に。次の池田氏のコメントへの感想。

Re: 121決議案 (池田信夫)

2007-04-19 01:00:28

121決議案がばかげているのは、その事実誤認だけでなく、日本政府に露骨な内政干渉をしていることです:

(中略)

首相が謝罪するだけでなく、慰安婦を否定する言論に反論し、教科書にも記載させろという。当事国でもないアメリカの議会が、何の権利

があってこんな高圧的な要求をするんですかね。

(後略)

この内政干渉という言葉は、教科書検定や、靖国参拝などで、隣国からクレームがついたときに一番多く聞かれる言葉である。
私にはそれほど高圧的には思えないのだが、アメリカが当事国ではないことがいちばんの問題なのであろうか。


条約と国内法のように強制力のあるものではないので、「権利」どうこうという話にはならないのだが、同じような構造で考えれば、国際的な約束ごとについて、それと関連するような国内の政策の部分(内政)については、じゅうぶん反映されているかどうか云々(干渉)されるのは、これは当然のことではないだろうか。
日本は対外的に河野談話の継承を言明しているのである。それにそった国内政策をとるべきだし、それに反するような国内政策は直ちに改めるべきだとといわれれば、そうですね、と答えるほかないだろう。


※ちなみに中国などが教科書や靖国に関して行う内政干渉も、同様の理屈で言えば、当然あっていい内政干渉だと思われる。