陰謀論の問題点

これはきっと誰もが言うことだろうと思うが、陰謀論の問題点は反証がきかなくなってしまう、という事。
例えば陰謀を行ってない証拠を出したところで、それはもっと裏で行われている陰謀を隠すために作られたものだ、という、対話者にとって倦怠感を誘うものになってしまう。


そして無限と思われるくらいに後退していき、結局信じられるのは自分自身だけ、という唯脳論にすらなりかねない。
インターネットが比較的自由なオモチャだと思われている間は、マスコミ=陰謀下、インターネット=開かれている、という構図を描いて安心していられるかもしれない。
がこれだって疑おうと思えばいくらだって疑える。現に中国政府とグーグルとの関係もあった。
ひとつ国境をまたげば、インターネットなどそれこそどこに陰謀が隠されているかわからないものになってしまう。


例えば、はてなが完全に自由であり、どこの勢力の影響も受けていないと言える根拠は、どこまで強力なのか。
そこに信ずべき強力な根拠を見出すことが出来るならば、マスコミに対してだって、ただ不信感から入るのではない接し方ができると思うのだけれども。


ところで陰謀論に陥らないための処方箋として何があるだろうか。
とりあえず近代社会においては意外と大衆一人一人の力というものは強大なんだよ、と自覚すべきだ、などと考えてもみたが、それにしては経済において今、我々をなぎ倒しているグローバリズムの力というものは、個人の力の小ささ弱さを強力に自覚させるものだよなあ、とも思う。