安倍氏の経済政策について
経済政策では安倍氏は支持されていたのではないか、という記事を見かけたが、よく分からない。「最高のパートナー」(中国)の評判が最悪であった小泉氏よりは、大企業にとっては歓迎する首相だっただろうが。
じっさいには、就任直前にはゼロ金利を解除し、その後も中川秀直氏が睨みをきかしていたものの、段階的に金利を引き上げて来たわけで、それがサブプライム問題に影響したのではないか。
とはいってもゼロ金利は、ソフトにせよハードにせよ、きっといつかはランディングさせなければいけなかったとは思うので、安倍氏の責任ともなかなか言えないのだが、少なくとも功績ではあるまい。
日本経済の好調の原因も円安も、ほとんど全て、外需、なかでもいままで途上国といわれていた国々の経済発展に支えられてきたわけで、それは小泉氏の頃から変わったわけではない。円安だから日本企業が儲かってるというのは転倒した理解で、円安は結果。あくまで、外需が好調だから日本のお金が外に向かい、それが円安を招いていたのではないか。
なにより安倍氏の経済政策が支持されていたならば、辞任の一報が伝わったとき、株式市場が瞬間上げたりはしないだろう。(引け値では下げたが。)
これは以前も似たようなことを書いたが、安倍氏の就任中、外需とは関係の薄いような国内相手の企業の株は一貫して下げつづけてきたのだ。ほんとうにむごたらしく。
それに、そもそもこないだの参院選の結果だって、なにより安倍氏の経済政策批判なのではないか。