村上春樹から遠く離れて

私は村上春樹の作品を読んだことがない訳ではない。というか一時は熱心な読者であったくらいだ。
だからといってファンとして我慢できなくなったわけでもないのだが、流石にここでのコメント欄でのid:fujipon氏のこの発言はないだろうと思う。

ちなみに、繰り返しますが、僕が問いたいことはこれだけです。
「mojimojiさん、あなたは、世界を少しでも良くしたいんですか? それとも、自分の正しさをアピールしたいだけなんですか?」

このような質問を投げかけられれば、誰もがもちろん前者の答えを選択せざるをえない。いわば、答えは予め決まっていて、そして強要されているのだ。


と、ここで思い出してみる。
村上春樹って、こういうやり方で他人に答えを強要するようなやり方を一番ヘイトしてるんじゃなかったけ
学生運動が激しかった頃、授業を妨害したりしては予め答えが出ているような類の議論を強要し、誰もがそうと答えざるを得ないような貧しい言葉の政治的なスローガンを叫び、人々に賛意を求め、そして無関心は許さない、そんなやり方を。
そこでは無関心を決め込んだりしたら、こんな事が言われただろう。
「何してるんだ?お前はこの日本を少しでも良くしようとは思わないのか?」
「関係ないだって?お前は貧しい人たちを見てもなんとも思わないのか?」
・・・・・・
この延長線上にある山岳地帯でのあの痛ましい出来事があって、そこでは例えば男性に対するある種の視線すらも許すことがなかった、といったら言い過ぎになるかもしれないが、村上春樹の彼なりのやり方を許すなら、mojimojiさんの彼なりのやり方も許してもいいんじゃないか、と思った。


以上ひとりの村上ファンとしてのぼやき。