ある責任の転嫁について

ある責任転嫁だらけのブログをApemanさん経由で知った。
あまりに醜い内容なので、久々書く気になったので書く。
そのブログとはこれ。
〜「南京大虐殺」はあったのか?〜from数学屋のメガネ


箇条書きでコメントする。

バックラッシュ現象の責任を、バックラッシュ的言説を行うものではなく中国側へ責任を転嫁。


それが大きいか小さいかなどは問題にしても仕方がないのではないか。むしろ不当性をこそ深く追求しなければならないのではないか。(数学屋氏)
数字にこだわっているのは、中国だけなんだろうか。
先ず30万という数字に反発して、そして場合によっては無かったものとしようとしているのは日本の右翼なのではないか。
むしろ、数字へのこだわりは右翼のほうが強いんじゃないかと言っても良いように思えるのだが。
数字にこだわってることを批判するなら、少なくとも中国側だけでなく、バックラッシュ言説を述べる側も批判されなければならないだろう。
そしてとりわけ、無かったものにまでしようとする動きがあるならば、そちらを重点的に、優先して批判するべきだろう。


日本側が真摯に反省しないのは、中国側が正しい数字を言ってくれないからだ、なんて本当に虫の良い言い草、責任転嫁だと思う。
よくも書いていて悲しくならないものだ。
数学屋さんはずっと待つのだろうか?中国側が反省し、正しい数字を言ってくれるまで。
そこまで中国側にしてもらって、はじめて、日本の側も反省しますよ・・・。なんて恥ずかしくてバカバカしく気の長い事だろう。
いったい、いつになったら日本側は真摯に反省できるのだろう。


また、この数学屋さんのブログが日本語で書かれたブログであるということ。
結局内輪に向けてのものでしかなく、中国側になどほとんど届くものでもない事も言っておくべきだろう。
読むのはほとんどが日本人なのだ。そこで、まず一番に30万人説を問題にし、中国側を問題にすればどういう事になるか。
日本社会の欠陥を自覚するためにこそ反省をすべきではないかと思う。(数学屋氏)という思いとは、逆方向に働くのではないか。内輪を免罪し、連帯を強化するような方向にしか働かないのではないか、と思う。

数学屋さん自らのバックラッシュを、バックラッシュ的言説をあからさまに行う者への転嫁。


数学屋さんは、「中国が主張する30万人説はひどすぎる」と別の日のコメントで口にしている
バックラッシュを起こしているのはいったい誰なのか、と言いたくなる。
バックラッシュが起こる可能性があるから、などという、自らをイノセントな位置においた事がよく書けるものだ、と思う。
これでは、「勘違いしてはいけないのは、・・・虐殺の事実そのものに蓋然性がないわけではないということだ。」などというのも、とってつけたようなモノとしか思えない。
自らもバックラッシュの一員であるのに、虐殺はありましたというポーズを取り自らだけはそこから逃れているかのように装い、バックラッシュ現象を自らの外部の出来事として語る。なんてひどい責任転嫁だろう。


数学屋さんは、私には、こう言っているようにしか思えないのだ。


いや私は科学的で正しい人間ですから、そんな酷い事は言わないですよ、私はことさら言わない。
でもホラ、血気盛んな連中が反発するかもしれないから。
そして反発するだけではく、とんでもない方向にいってしまうかもしれませんよ。
だからデタラメな事言うのは止めたほうがいい。
止めたら彼らも反省するかもしれませんよ。
いやデタラメっていいましたけど、私は虐殺はあったと思うし、みんな真摯に反省しようよ、とは言ってるんです。
でもそんな私でも、これ以上デタラメな事言われたら、反発する連中を抑えることはできないかもしれないなあ。
反発する気持ちも少し分かる部分もありますからね。
だって明らかにデタラメでしょう、30万人だなんて。