引きこもりの人がリアル書店で感動した件

ネット至上主義というほどでもないのかもしれないが、アマゾンに比べて本屋が平等だ、といっただけで何それ!どこが!とわざわざブコメする人がいた。
平等というのはすべての本があることではなくて、大いに興味がある本も、少し興味がある本も、興味がない本もただ平等に並んでいる、という意味ではないかと思うのだが。あるいは、ダメな本も有意義な本も。
例えば新書コーナーなど典型的で、全く関係のないテーマの本が隣合わせにズラっと並んでいたりする。
そこから数秒で自分の興味に合致する本だけを選ぶのがネットなら、10分くらいかけて目的の本を探すあいだに、かつて興味があったことや、少し興味が芽生えてきていたことに関する本を手に取れるのが本屋。時間さえあれば、本屋のほうがずっと刺激的で創造的なのだ。
ネットでは絶対にそういう楽しみ方ができない。こんな本を買ってますとかマイリストで手繰れるのはあくまで同じ興味でつながっているものだけ。ほんの少しだけ興味があるものなどスルーだろう。また、題名だけで興味が芽生えることなどない。少ししか興味がなかったけど、開いてみて初めて、あ、面白いんだと分かる本が沢山あるし、重要なのは本屋に置いてある本はその本の全ての部分について開き、見て、読むことができるということだ。ネットでは絶対無理なことだろう。
(もちろん、逆に自分が興味があることに限ればネットの方が掘り下げられることがあるが。)


複合型商業施設で大型書店が必須のテナントであるように、ネットがいくら発達しようと本屋が無くなるなんてことはまず無い。集合知がどうのこうのなんて関係なく。