一般論を持ち出したのは誰か?

id:d346prtさんよりブコメを頂いた。
(#ブックマークのコメントは直コメと違い、いちいち云々しない・されない方がその性格もはっきりして良いと思うのだが、d346prtさんは、直接コメントも頂いたので敢えて言及させていただく。)

「訪問販売だの喫煙だの」は規制はされたけど、全面禁止になってないよね。自宅での喫煙や分煙の店舗を匿名に当てはめるとどうなるのかが興味深いな。あちこちで禁煙が做されてるのだから匿名は全面廃止、は乱暴。

いつ「規制」の話が「禁止」だの「廃止」だのの話になってしまったのか分からないのだが、まあ規制はあることはハッキリした。つまり、訪問販売は、例えばクーリングオフに応じない事を全面的に禁止するという規制の下に成り立っていて、全面禁止されている行為が存在する。
ここでは当然、訪問販売=インターネット、クーリングオフに応じないこと=匿名で発言することであって、私はインターネットを全面禁止せよなどと言うつもりは毛頭ないことは言うまでも無い。
喫煙に関しても同じ事で、公衆が多く集う場所=インターネットであって、私は、一般社会における匿名行為のすべてを否定すべきとは思わない。


「一部が悪でも全体規制ダメ」というこの妙な理屈に拘るなら、一部のテロリストのために身体検査なんかヤダと空港でごねたり、一部の犯罪集団のために本人確認書類の提示なんてヤダと銀行の窓口でごねたりしなくてはならないような気もするんだけど、ほんとに平気なんだろうか。飛行機にも乗れないし、預金口座も作れない。


#とこんなややこしげな例でなくても、なぜヤフオクにおいてごく一部の詐欺者のために善良な一般のユーザーまで本人確認の規制を受けたのか、に言及してくれないのはなぜなんだろう。一番分かりやすいのに。


また、こんな事しつこく書いていると、「本質」とやらを持ち出されて例えはやめよう、とか言われてしまうのだが、匿名擁護のために「属性の一部が悪くても同じ属性は全て規制されるべきではない」という一般論を持ち出したのは誰なのか、と思う。
そして、その一般論の根拠が「例え」から帰納的に導いているに過ぎないように見えれば、改めて複数の例えから帰納し直され、そんな一般論は成立しない事を示されてしまうのは至極当然の事だと思うのだが。